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電源容量の決め方【2026年7月版】計算方法とおすすめ電源ユニット

公開日:2026-07-16

結論・2026年7月版

結論:1.5〜2倍は盛りすぎ。ただしギリギリは危険

電源容量は「合計消費電力の1.5〜2倍」とよく言われますが、実際はそこまでなくても動くことが多いです。CPUもGPUも常にフル負荷というわけではなく、全パーツが同時にフル負荷になる場面は少ないため、そこまで盛らなくても問題なく動作するケースがほとんどというのが私の実感です。

ただし、容量ギリギリの電源は危険です。瞬間的な電力スパイクや長期的な安定性を考えると、ある程度の余裕は持たせておくべきです。

目安として、本サイトのシミュレーターは「構成パーツの消費電力合計+100Wを50W単位で切り上げ(最低450W)」を推奨容量として自動計算しています。まずはこの数字を基準に考えるとわかりやすいです。

そして、今後CPUやGPUをアップグレードする予定があるなら、大きめの容量で良い電源を最初に買っておくのが結局は安く済みます。電源は他のパーツより長く使い回せる部品なので、最初の1台にお金をかける価値があります。

なぜ「1.5〜2倍」と言われるのか、実際はどうか

「消費電力の1.5〜2倍の電源を選ぶべき」という話がよく言われる理由には、電源は負荷率50%前後で変換効率のピークになりやすいこと、そして容量に余裕があるほど安定性が高いことが背景にあります。理屈としては間違っていません。

ただ実際に組んでみると、CPUとGPUが両方とも同時に瞬間最大の消費電力を出し続ける場面はそう多くありません。ゲーム中はGPU負荷が中心でCPU負荷はそこまで高くない、逆に動画エンコード中はCPU負荷が中心でGPU負荷は低い、というように負荷が分散することが多いためです。そのため、慣例通りに1.5〜2倍まで盛らなくても、実用上は問題なく動作することが多いというのが私の実感です。

とはいえ、容量が消費電力ギリギリの状態は避けるべきです。次のセクションで、本サイトのシミュレーターが実際にどう計算しているかを具体的に説明します。

シミュレーターの推奨容量の計算方法

本サイトの構成エディタでは、選択したパーツごとの消費電力(W)を合計し、「消費電力合計+100Wを50W単位で切り上げ、最低でも450W」を推奨電源容量として自動計算しています。例えば消費電力合計が480Wなら、480+100=580Wを50W単位で切り上げて600Wが推奨容量になります。この+100Wの余裕が、スパイクや将来の増設に対する最低限のマージンです。

構成エディタの消費電力ゲージは、電源ユニットを選択している場合はその定格容量、未選択の場合はこの推奨容量を分母にして使用率を表示します。使用率が80%を超えると黄色、95%を超えると赤に表示が変わるため、色が変わったら電源の見直しを検討するサインだと考えてください。なお、GPUの補助電源コネクタ本数が電源側の対応本数を上回る場合は、容量とは別に互換性チェックでNG表示になります。

実際にシミュレーターで構成を組むと、消費電力と推奨容量が自動計算されます。数字で確認しながら電源を選びたい人は、ぜひ実際に構成を組んでみてください。

電力スパイクと余裕の考え方

平均的な消費電力は容量に収まっていても、GPUは瞬間的に大きな電力を引く「電力スパイク」を起こすことがあります。容量ギリギリの電源だと、このスパイクをきっかけに保護回路が働いて電源が落ちてしまうことがあります。スパイクに対する耐性のマージンはメーカーや製品ランクによって差があります。

ATX 3.0/3.1対応の電源は、こうした瞬間的なスパイクに耐えられる設計が規格として求められています。最近のハイエンドGPUと組み合わせるなら、ATX 3.1対応の電源を選んでおくと安心です。12V-2x6コネクタにもネイティブで対応しているモデルが多く、変換アダプターに頼らずに済みます。RTX 5090のような消費電力の大きいGPUの注意点は、グラボの選び方【2026年7月版】でも詳しく解説しています。

必要な余裕は、自分の使い方によっても変わります。例えば、ゲームは主にGPU負荷が中心ですが、そこにOBSなどで配信も同時に行うとCPU負荷も上がり、必要な電力が増えます。単純にゲームだけを想定するのではなく、自分が実際にどう使うかを踏まえてマージンを決めるのがおすすめです。

80PLUSとCybenetics認証の見方

80PLUSは電源の変換効率を評価する認証で、Bronze→Silver→Gold→Platinum→Titaniumの順にランクが上がります。効率が良いほど、同じ出力でも消費電力(電気代)が少なく、発熱も抑えられます。

Cybeneticsは、効率に加えて静音性も評価する比較的新しい認証です。80PLUSと合わせて表記されている製品もあり、静音性を重視したい人には参考になります。

どちらの認証も、保護回路の性能や耐久性そのものを保証するものではありません。あくまで変換効率・静音性の目安であることを踏まえたうえで、電源選びの参考にするのがおすすめです。

将来のアップグレードと、電源にお金をかける理由

今後CPUやGPUをアップグレードする予定があるなら、電源は容量に余裕を持たせておくのがおすすめです。電源はCPUやGPUよりも買い替えの頻度が低く、長く使い回せるパーツだからこそ、最初にしっかりしたものを選んでおく価値があります。

使える資金の中で、少しでもスペックの高い電源を選んでおくと、結果的に安く済むことが多いです。安価な電源で容量不足になり買い直すよりも、最初から余裕のある1台を選んでおいた方が、トータルの出費は抑えられます。

私はちょこちょこ電源をアップグレードしてきたおかげで、家に余っている電源がたくさんあります。最初にいい電源を買っておけばよかったと後から思うことがあるので、この記事を読んでいる方には後悔のない買い物をしてほしいです。ちなみに、私が現在使っている電源はASRock Taichi TC-1300TとSuper Flower LEADEX VII PLATINUM PRO 1200W(PC2台でそれぞれ使用)です。どちらも本サイトの電源一覧にも掲載しています。実際に長く使えている実感があります。

用途別おすすめ電源ユニット7選

価格・スペック・商品画像はJisaLabのカタログ・楽天参考価格スナップショットから自動的に取得しています。価格は変動するため、購入前に商品ページで最新の状況を確認してください。GPUクラスの対応目安はあくまで一般的な参考であり、実際の必要容量は構成全体で変わります。

【エントリー・内蔵GPU/軽めのグラボ向け】

MAG A650BNL 650W 80PLUS Bronze

¥5,800

楽天参考価格・自動更新

容量
650W
認証
80PLUS Bronze
モジュラー
直付け
ATX規格
ATX

こんな人におすすめ

  • 内蔵GPUや軽めのグラボで組む、控えめな構成の人
  • とにかく初期費用を抑えたい人
  • 80PLUS認証があれば十分という人

メリット

  • 650Wで内蔵GPU〜軽めのグラボ構成なら容量に余裕を持たせやすい
  • 80PLUS Bronze認証で最低限の変換効率を確保できる
  • 価格を抑えやすいエントリークラス

デメリット

  • 直付けケーブルのため配線の取り回しの自由度は低い
  • ATX 3.1非対応で12V-2x6コネクタはネイティブでは使えない
  • 将来ハイエンドGPUへ載せ替えると容量不足になりやすい

【コスパ850W】

KRPW-GS 850W 80PLUS Gold

¥10,980

楽天参考価格・自動更新

容量
850W
認証
80PLUS Gold
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1

こんな人におすすめ

  • 容量に余裕を持たせつつ費用も抑えたい人
  • RTX 5070〜5070 Tiクラスのグラボと組む予定の人

メリット

  • 850WでRTX 5070〜5070 Tiクラスの目安に対して余裕を持たせやすい
  • フルモジュラーでケーブルの取り回しがしやすい
  • ATX 3.1対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • 80PLUS Goldで上位認証のPlatinum・Titaniumより変換効率はやや劣る
  • 上位メーカー品と比べると知名度はやや控えめ
  • 1000W以上のハイエンドGPUには容量が足りなくなる場合がある

【定番850W】

RM850e 850W 80PLUS Gold

¥15,131

楽天参考価格・自動更新

容量
850W
認証
80PLUS Gold
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1

こんな人におすすめ

  • 実績のあるメーカーで無難に選びたい人
  • RTX 5070〜5070 Tiクラスのグラボと組む予定の人

メリット

  • Corsairの定番シリーズで実績と情報量が豊富
  • フルモジュラーでケーブルの取り回しがしやすい
  • ATX 3.1対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • 同容量帯の中では価格がやや高めな場合がある
  • 80PLUS Goldで上位認証のPlatinum・Titaniumより変換効率はやや劣る
  • 1000W以上のハイエンドGPUには容量が足りなくなる場合がある

【850W上位・長く使う前提】

RM850x 2024 850W Gold ATX 3.1

¥17,480

楽天参考価格・自動更新

容量
850W
認証
Cybenetics Gold
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1 / PCIe 5.1

こんな人におすすめ

  • 同じ850Wでもワンランク上の品質を求める人
  • 長期間使い続ける前提で電源を選びたい人

メリット

  • Cybenetics Gold認証で効率・静音性の両面が評価されている
  • フルモジュラーでケーブルの取り回しがしやすい
  • ATX 3.1 / PCIe 5.1対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • 同容量帯のエントリーモデルよりは価格が高め
  • 1000W以上のハイエンドGPUには容量が足りなくなる場合がある
  • 将来的にさらに上位のGPUへ載せ替える予定なら1000W以上を検討したい

【ハイエンドGPU向けコスパ1000W】

Steel Legend SL-1000G

¥16,810

楽天参考価格・自動更新

容量
1000W
認証
80PLUS Gold / Cybenetics Platinum
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1 / PCIe 5.1

こんな人におすすめ

  • RTX 5080クラスのグラボと組む予定の人
  • 1000Wクラスをできるだけコスパよく揃えたい人

メリット

  • 1000WでRTX 5080クラスの目安に対して余裕を持たせやすい
  • 80PLUS Gold / Cybenetics Platinumの認証を持つ
  • フルモジュラー・ATX 3.1 / PCIe 5.1対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • 650W〜850W帯と比べると価格・サイズともに大きくなる
  • 内蔵GPUや軽めのグラボ構成には明らかにオーバースペック
  • ケースによっては奥行きの干渉確認が必要

【1000W Platinum】

MAG A1000PLS PCIE5

¥26,980

楽天参考価格・自動更新

容量
1000W
認証
80PLUS Platinum
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1 / PCIe 5.0

こんな人におすすめ

  • 1000WクラスでワンランクとPlatinum認証の効率を求める人
  • RTX 5080クラスのグラボと長く付き合いたい人

メリット

  • 80PLUS Platinumで変換効率が高く発熱・電気代面で有利
  • フルモジュラーでケーブルの取り回しがしやすい
  • ATX 3.1 / PCIe 5.0対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • Gold認証モデルと比べると価格は高めになりやすい
  • 内蔵GPUや軽めのグラボ構成には明らかにオーバースペック
  • ケースによっては奥行きの干渉確認が必要

【5090級・最上位】

MPG Ai1300TS PCIE5

¥62,980

楽天参考価格・自動更新

容量
1300W
認証
80PLUS Titanium
モジュラー
フルモジュラー
ATX規格
ATX 3.1 / PCIe 5.1

こんな人におすすめ

  • RTX 5090クラスの最上位グラボと組む予定の人
  • 容量・認証ともに妥協したくない人

メリット

  • 1300Wで消費電力が大きいハイエンドGPUにも容量の余裕を持たせやすい
  • 80PLUS Titaniumで最上位クラスの変換効率
  • フルモジュラー・ATX 3.1 / PCIe 5.1対応で12V-2x6コネクタにネイティブ対応

デメリット

  • 価格は電源ユニットの中でもかなり高め
  • 内蔵GPUや軽めのグラボ構成には明らかにオーバースペック
  • サイズ・重量が大きく、ケースとの適合確認が必須

まとめ表

用途推奨電源楽天参考価格
エントリー・内蔵GPU/軽めのグラボ向けMAG A650BNL 650W 80PLUS Bronze¥5,800
コスパ850WKRPW-GS 850W 80PLUS Gold¥10,980
定番850WRM850e 850W 80PLUS Gold¥15,131
850W上位・長く使う前提RM850x 2024 850W Gold ATX 3.1¥17,480
ハイエンドGPU向けコスパ1000WSteel Legend SL-1000G¥16,810
1000W PlatinumMAG A1000PLS PCIE5¥26,980
5090級・最上位MPG Ai1300TS PCIE5¥62,980

Q&A

Q. 電源の寿命はどれくらい?

一般的には5〜10年程度が目安とされています。保証期間が長い製品(10年保証など)はメーカーが自信を持って設計している証でもあるので、購入時に保証年数を確認するのもひとつの目安になります。

Q. 容量が大きすぎるとデメリットはある?

価格が上がる以外の実害は少ないです。強いて挙げるなら、低負荷時は変換効率のピーク(負荷率50%前後)から外れやすく、効率がやや落ちる場合がある程度です。将来のアップグレードを考えると、多少大きめを選んでおくメリットの方が大きいことが多いです。

Q. ATX 3.1って何?

電源ユニットの規格の一つで、瞬間的な電力スパイクへの耐性や、12V-2x6(旧12VHPWR)コネクタへのネイティブ対応などが定められています。最近のハイエンドGPUと組み合わせるなら、ATX 3.1対応の電源を選んでおくと安心です。

Q. プラグイン(モジュラー)式は必要?

必須ではありませんが、使わないケーブルを外しておけるのでケース内の配線がすっきりし、エアフローの妨げになりにくいというメリットがあります。配線にこだわりたい人や、見た目を重視したい人にはフルモジュラー式がおすすめです。

シミュレーターで自分の構成を試す

気になった電源があれば、各カードの「シミュレーターでこの電源の構成を試す」ボタンからJisaLabの構成エディタに読み込めます。CPUやGPUなど他のパーツと組み合わせると、消費電力と推奨容量が自動計算されるので、実際の構成で確認するのが一番確実です。CPU・GPU選びで迷っている場合は最新CPUの選び方【2026年7月版】グラボの選び方【2026年7月版】も参考にしてください。

記載している価格は2026年7月時点の楽天市場参考価格をもとにした目安であり、変動する参考情報です。在庫状況やパーツ同士の相性は、購入前に必ず各商品ページと構成エディタの互換性チェックで確認してください。

シミュレーターの基本的な使い方はこちらの記事でも解説しています。